京都国立博物館の親鸞聖人生誕850年特別展
『親鸞-生涯と名宝』の展示会を見に行きました
5月連休明けにもかかわらず
かなり多くの人々で賑わっていました
平成知新館の3階から始まり
多くの部屋に分けて展示してある宝物を
案内に従って順に見ながら進んで
2階・1階へと降りて行きました
音声案内を聞きながら拝観する人も多く
かなりゆっくりと進むことになりました
今回私が拝観するのにかかった時間は約3時間
何回も見に来ている人もおられるようです
展示物の説明をされている方も見かけました
今までこのような特別展には3回行ったことがあります
親鸞聖人750回大遠忌記念『本願寺展』
2009年 石川県立歴史博物館
親鸞聖人750回忌 真宗教団連合40周年記念
『親鸞展 生涯とゆかりの名宝』
2011年 京都市美術館
図録も今回の分をあわせて4冊
4回の拝観で重複しているのもありますが
かなりの宝物を実際に見ることができました
今回の展示は過去3回と比較して
展示数も貴重な宝物もかなり多く
とても充実した内容でした
特に今回見たかったのは
拝観順でいえば終わりの方になりますが
1階に展示してあった
教行信証の坂東本(大谷派 国宝)・高田本(重文)・西本願寺本(重文)です
この教行信証三本が
同時に展示されることは今までにはありませんでした
私も坂東本は見たことがありますが
高田本(重文)・西本願寺本(重文)は初めてです
開いてあった箇所は
高田本
真仏土文類 註釈版聖典336頁~337頁
化身土文類後序 註釈版聖典471頁
坂東本
化身土文類 註釈版聖典417頁
化身土文類後序 註釈版聖典471頁10行目以降
本願寺本
真仏土文類 註釈版聖典336頁~337頁
化身土文類後序 註釈版聖典471頁
他の方の話しを聞くと
開いてあるページは今まで2回ほど変わっているとのこと
私自身は化身土文類後序が一番見たかったところなので
何度も繰り返して見ました
親鸞聖人はなぜ教行信証を著されたのか
その鍵はやはり化身土文類の後序にあるように思います
坂東本は親鸞聖人が書かれた草稿本で
いたる所に推敲のあとが見られ
訓点・角点もしるされています
また墨で消されたあとをみると
どのような課程を経て著されたのかが分かります
一文字が違っても文脈がまったく異なった意味になる事もあり
一文字の重さが感じられます
高田本は顕智さんが書写したものですが
書写とはいえその文字を見ると
顕智さんの真面目な仏弟子としての姿が思い浮かびました
親鸞聖人ご在世当時は限られた人しか
書写を許されなかった教行信証を今ではだれでも
読むことができます
とてもありがたいことです
展示の最後は
『鏡の御影』と親鸞聖人自筆の六字名号
『鏡の御影』を見たのは今回で2回目
前回は団体参拝であり
ゆっくり見ることはできませんでしたが
今回は時間をかけて見ることができました
そして六字名号の前でお念仏を称え合掌礼拝
以上が今回の拝観概要です
今後、4冊の図録を見ながら
親鸞聖人の生涯と言葉を味わっていきたいと思っています